「どぜう屋助七」河治和香著

公開日: 更新日:

■浅草の老舗「駒形どぜう」が舞台

 嘉永7年、黒船の再来で江戸の町が騒然とする中、16歳の伊代は知人の紹介で「駒形のどぜう屋」として知られるドジョウ屋で働き始める。近郊で育った伊代には、浅草で耳目にするものすべてが初めてのことだった。

 働き始めて数日後、巨漢の武士が店でさんざん飲み食いした後、金がないと言い出した。隠居の平蔵らが対応に苦慮していると、普段は店を放りっぱなしの主人の元七がどこからともなく現れ、代金を受け取りに武士についていく。そんな中、伊代を捜して兄の信太郎が店に飛び込んでくる。

 老舗を舞台に、歴史に翻弄されながら店を守る元七と、店に集う人々を描いた人情時代小説。

(実業之日本社 1600円)

【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    国分太一の不祥事からたった5日…TOKIOが電撃解散した「2つの理由」

  1. 6

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  2. 7

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  3. 8

    「ミタゾノ」松岡昌宏は旧ジャニタレたちの“鑑”? TOKIOで唯一オファーが絶えないワケ

  4. 9

    中居正広氏=フジ問題 トラブル後の『早いうちにふつうのやつね』メールの報道で事態さらに混迷

  5. 10

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償