「ミツバチ大量死は警告する」岡田幹治著

公開日: 更新日:

■「“原発ムラ”と同じように“農薬ムラ”が存在します」

「きっかけは、2009年、ミツバチの大量死で、イチゴやメロンの受粉ができずに園芸農家が困ったというニュースでした。調べていくと、ミツバチがいないと農業も自然も成り立たないこと、神経が発達しているハチはわずかな環境変化にも反応するので、危険性を知らせてくれる存在だとわかりました」

 アメリカやヨーロッパでもミツバチの大量消失が続いた。原因は複合的だが、ネオニコチノイド系(以下、ネオニコ系)という新タイプの農薬が影響しているようだ。
「昔の有機リン系の農薬は、散布するとき吸い込んだ農家の人が体調を壊しました。それでは困るということで開発されたのがネオニコ系農薬です。効果も大きく使いやすいのが特徴で、とくに高齢の農業者に便利なんです」

 害虫に長く効く利点は、裏返せば毒性が長く残留するということだ。使用回数は減るので「特別栽培農産物」として「化学合成農薬の使用回数が半分」と低農薬のイメージで売ることもできる。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール