「戦争のできる国へ――安倍政権の正体」斎藤貴男著

公開日: 更新日:

安倍政権はヤンキー化した反知性主義

 安倍政権が露骨に手に入れようとする「普通の国」の資格。それが「集団的自衛権」だ。
「3本の矢」とならんで安倍政権が好んで繰り出すキーワードが「積極的平和主義」。いかにも平和路線ですと言っているようでいながら、実はその意味は「積極的に平和を維持・構築する」こと。つまり同盟国(=アメリカ)の安全保障策には「同盟国」として「積極的に」協力し、軍事化路線を突っ走ることなのだ。また近ごろはやりの「正戦」(ジャスト・ウォー=正しい戦争)概念に照らすと、自国や同盟国の防衛のための戦争は「正戦ではない戦争ではない」ということになる。つまり「してもいい戦争」がある、日本もそうやって初めて「普通の国」になるという理屈なのだ。

 ジャーナリストの著者は精神科医・斎藤環氏の説を引いて、最近の日本社会のネトウヨ(ネット右翼)現象などは「保守」ではなく「ヤンキー化」ではないかという。「本来の『保守』が教養主義であるとするならば、現政権ははっきりと『反知性主義』」だからだ。ゆえに「クソッタレな社会」は変わらない、変えられないという気分の中で「家族」や「絆」を頼りに「気合を入れてアゲアゲで生きていくほかない」という社会。まるで暴走族のケンカのように戦争しようとしているわけだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  4. 4

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  2. 7

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  3. 8

    Snow Manの強みは抜群のスタイルと、それでも“高みを目指す”チャレンジ精神

  4. 9

    小室眞子さん最新写真に「オーラがない」と驚き広がる…「皇族に見えない」と指摘するファンの残念

  5. 10

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か