「戦争のできる国へ――安倍政権の正体」斎藤貴男著

公開日: 更新日:

安倍政権はヤンキー化した反知性主義

 安倍政権が露骨に手に入れようとする「普通の国」の資格。それが「集団的自衛権」だ。
「3本の矢」とならんで安倍政権が好んで繰り出すキーワードが「積極的平和主義」。いかにも平和路線ですと言っているようでいながら、実はその意味は「積極的に平和を維持・構築する」こと。つまり同盟国(=アメリカ)の安全保障策には「同盟国」として「積極的に」協力し、軍事化路線を突っ走ることなのだ。また近ごろはやりの「正戦」(ジャスト・ウォー=正しい戦争)概念に照らすと、自国や同盟国の防衛のための戦争は「正戦ではない戦争ではない」ということになる。つまり「してもいい戦争」がある、日本もそうやって初めて「普通の国」になるという理屈なのだ。

 ジャーナリストの著者は精神科医・斎藤環氏の説を引いて、最近の日本社会のネトウヨ(ネット右翼)現象などは「保守」ではなく「ヤンキー化」ではないかという。「本来の『保守』が教養主義であるとするならば、現政権ははっきりと『反知性主義』」だからだ。ゆえに「クソッタレな社会」は変わらない、変えられないという気分の中で「家族」や「絆」を頼りに「気合を入れてアゲアゲで生きていくほかない」という社会。まるで暴走族のケンカのように戦争しようとしているわけだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網