話題作「相互確証破壊」の著者・石持浅海氏に聞く

公開日: 更新日:

 日刊ゲンダイとしてはつい官能部分ばかり注目してしまいがちだが、その濃厚な濡れ場に張られた伏線を読み取り、謎解きにも集中してほしい。

「なぜ不倫の情事の映像を撮るのか、なぜ騎乗位が多いのか、なぜ男装でセックスするのか。その謎が解かれたときの結末には身震いする男性が多いかもしれません」

 欲情させる痴態の数々、巧みに織り込まれた暗示、そして戦慄の結末。新感覚の小説だが、男にとっては納涼気分も味わえる……かもしれない。

(文藝春秋 1500円)

▽いしもち・あさみ 1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒業。2002年「アイルランドの薔薇」で単行本デビュー後、推理小説作家として本格始動。「月の扉」「扉は閉ざされたまま」「三階に止まる」「二歩前を歩く」「ブック・ジャングル」など著書多数。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」