話題作「相互確証破壊」の著者・石持浅海氏に聞く

公開日: 更新日:

 淫靡さに拍車をかけるのは、語り手がすべて女性という点だ。女性の視点で描かれる快楽から絶頂への過程が生々しい。

「僕は男だから実際に女性の絶頂感がどういうものかわかりませんから、多少の期待は入っています(笑い)。男性読者を意識して書いたので“官能小説にお約束の絶頂感”もある程度は書いているんですけどね」

 唇や舌が発する卑猥な音、湿り気と熱を帯びた股間など、女性の性的衝動や生態描写はかなり扇情的だ。女性読者が納得のいく官能シーンも多い。

「官能という毛布をかけてはいますが、“女性の自分探しの物語”という見方もできるかもしれません。読んだ方からは『会社員は不倫しかしていないのか?』なんて言われましたけれど(笑い)」

 そもそも、なぜ官能とミステリーをコラボすることになったのか。

「単純に依頼なんです。もともと作中に官能シーンを厚めに描くことがあり、それに反応した編集者が依頼してきたというわけ。ただ、官能×推理だけでなく、それぞれにもうひとつお題があって。“鉄道”とか“歌謡曲”とかね。三題ばなしみたいな依頼だったんです(笑い)」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相の沖縄「慰霊の日」追悼スピーチは99%安倍元首相のコピペ…唯一の違いは旧日本軍の神聖化

  2. 2

    福岡ローカル「西鉄」が"本業"以外で大躍進のワケ 国際物流事業は国内4位でコロナ禍の営業収益は12%増

  3. 3

    高市首相の“恥”行動が海外に飛び火! 英タイムスがG7外交をディスり、英FTは国内財界との没交渉ぶりを暴露

  4. 4

    歌手・小椋佳さん「たばこの煙が悩みを解いてくれた」…82歳の今も週1でコンサート

  5. 5

    西武が交流戦初Vも…ワガママエース今井達也の放出こそが“最大の補強”だった説

  1. 6

    AKB峯岸みなみの“丸刈り写真” 世界中で相次ぐ目撃情報の謎

  2. 7

    【高校野球怪情報】沖縄尚学・末吉良丞“プロ回避”に現実味…左肘不安で浮上する「東都の名門」の影

  3. 8

    『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』オールキャリアを代表する傑作のトリセツに注意セヨ

  4. 9

    『グッド・デイ・サンシャイン』一筋縄ではいかないヘンテコこそが中期のすべて

  5. 10

    東京ビートルズの番組が、ビートルズ来日から60年後となる日に放送決定