「薬物依存がわかる本」西勝英著

公開日: 更新日:

 先ごろ危険ドラッグと呼び名の変わった脱法ハーブをはじめ、社会をむしばむ薬物の恐ろしい作用を解説する。

 日本で危険ドラッグが急激に流通を始めたのは2009年ごろから。厚生労働省の調べでは、販売業者数は全国でおよそ400とされているが、これは氷山の一角に過ぎず、露店やネット販売など広域化の傾向が強まっている。添加されている合成カンナビノイドなどの化学物質には幻覚や幻聴、精神錯乱などの作用があり、精神依存性や精神毒性が非常に強いことも分かっているが、人体への影響は未知数の部分も多い。

 他にも、クラブなどに広まる“セックスドラッグ”MDMAや、中高生の乱用が目立ち始めた覚醒剤まで、薬物蔓延の現状も明らかにしていく。
(西村書店 1600円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方