「ストーカーから身を守るハンドブック」 エミリー・スペンス・アルマゲヤー著 上田勢子訳

公開日: 更新日:

 警察による日本のストーカー被害の認知件数は、2000年で2200件だったのに対し、2013年には2万1089件と10倍近くに増加。誰もが、いつストーカーに狙われるか分からない状況となっている。

 エミリー・スペンス・アルマゲヤー著「ストーカーから身を守るハンドブック」(上田勢子訳=大月書店 1200円)は、ストーカーの手口から被害者が取るべき行動まで、さまざまな情報がまとめられたストーカー対策の指導書。

 ストーカー行為には、つきまといや待ち伏せ、交際の要求、連続する無言電話やメール、汚物の送付などさまざまなものがある。被害者は、最初のうちは“ストーカーというほどではないかも”と思ってしまうことが多いが、異変を感じたらすぐに記録をとるべきだと本書。ストーカー被害を法的に円滑に立証するためには、被害者が初期の証拠集めをしていたかが鍵になるという。

 ストーカー被害の記録のとり方も紹介している。日時はもちろん、場所はどこだったか、どのような行為があったか、それに対して自分はどう対応したか、そして目撃者はいたかなどを、感情をまじえず事実だけ記録するのがいい。また、警察に2度以上通報する場合は、以前の通報の続きであることを必ず申し述べること。別の地域や部署に通報する場合も同様で、“2回以上相談のあったひとつの案件”として警察に認識してもらうようにすることが望ましい。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」