「日本の『運命』について語ろう」浅田次郎氏

公開日: 更新日:

「ぼくらの世代以降は、歴史を正しく教わっていません。近現代は授業でやらなかったし、最近は高校の日本史が選択科目になっている。従軍慰安婦も靖国神社も、何のことかわからない人が多くなってしまいました。でも、そういう基礎的な知識が欠如していたら、外国人とつきあえないし、外交もできません。ぼくはこれまで欠落した150年の日本の歴史を勉強して小説を書いてきましたが、そこでこぼれた話をお伝えしてきた講演録が今度の本です」

 小説誕生にまつわるエピソードが興味深い。「地下鉄に乗って」の背後には父の出征シーンがあり、自衛隊にいたとき知った占守島の戦いが、「終わらざる夏」に結実している。

「ぼくはね、『普通に考えたら、どうか』というのを大事にしてるんです。歴史は、自分たちの都合で善か悪か判断してはダメですよ。むしろ成功か失敗か、客観的に考えることが必要です。食堂で何を食べるか、誰と恋愛するかも『普通に考えたら』わかるんですよ。日本が大陸に侵略したのも、『普通に考えれば』それなりの事情があっただろうし、これはひどい、という事実もあります」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    橋本環奈に近日ゴールイン説が再浮上…破局説も流れた中川大志と表参道デート&高級パジャマ

  2. 2

    映画「エルヴィス」にはガッカリだったが、今度の「Michael/マイケル」はいい!

  3. 3

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 4

    国民民主に公認取り消された娘が自死、母親も追うように…党内を震撼させた玉木代表の「長文釈明」

  5. 5

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ

  1. 6

    2学年上の櫻井翔に諭されて堀越高校に進んだ松本潤のかけがえのない出会い

  2. 7

    天皇皇后が訪問したオランダ・ベルギーの次期王位は「女王」に…欧州では男系優位の「サリカ法典」は過去のもの

  3. 8

    二宮和也"嵐解散"発言が物議…再始動を望むファンに突きつけた現実と意外な肯定意見

  4. 9

    高額療養費制度があるから医療保険はいらない? 病院の窓口業務を行う筆者が実際に骨折して感じたこと

  5. 10

    高市首相また国会で火ダルマ…中傷動画や暗号資産疑惑めぐり“小芝居”炸裂の答弁修正