「聖地巡礼 ライジング 熊野紀行」内田樹、釈徹宗著

公開日: 更新日:

 各地の聖地と呼ばれる場所を訪ね、宗教の本質を探る対談集シリーズ。

 4度目となった今回は、中世まで日本最大の巡礼であった熊野を歩く。熊野那智大社・熊野本宮大社・熊野速玉大社の熊野三山はそれぞれ違う神様を祭っているが、一方で仏が神の姿になって現れる本地垂迹説を早くから受け入れた神仏習合の地であり、また修験道、陰陽道などさまざまなものが融合した聖地でもある。その特徴は「信不信を選ばず、浄不浄を嫌わず」というところにあるという。神域の入り口である滝尻王子を起点に古道を歩き、日本人の自然観や宗教性を論じながら「人はなぜ熊野に引かれるのか」を考察する。(東京書籍 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  4. 4

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  5. 5

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  4. 9

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 10

    ドジャースに激震!大谷翔平の“尻拭い役”まさかの離脱…救援陣の大穴はどれだけ打っても埋まらず