「春雷」葉室麟著

公開日: 更新日:

 15年前、羽根藩に召し抱えられた多聞隼人は、藩主の三浦兼清に重用され、藩の財政立て直しに尽力。銀主に返済猶予を求める一方、百姓からは年貢を、商人からは運上金を容赦なく取り立てたため、人々には鬼と呼ばれ、城下には怨嗟の声が渦巻いていた。そんな中、隼人は兼清から、これまで難工事が予想されるため誰も手を付けてこなかった黒菱沼の干拓を命じられる。間違えれば一揆が起きかねない工事だが、隼人は家老への昇進を条件に応じる。噂を聞きつけ干拓工事の名人で、「人食い」と呼ばれる大庄屋・七右衛門が隼人に面会を求めてくる。

 大願のために孤高に生きる男を描く時代長編。羽根藩シリーズ第3弾。(祥伝社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  2. 2

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  3. 3

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  4. 4

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 5

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  1. 6

    大食いはオワコン?テレ東番組トレンド入りも批判ズラリ 不満は「もったいない」だけじゃない

  2. 7

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  3. 8

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!