「思い出は満たされないまま」乾緑郎著

公開日: 更新日:

 遥子は、離婚を決意して息子の尚之を連れ、生まれ育った団地に戻る。ある日、遥子は尚之を子供の頃に遊んだ「ひょうたん島」に連れ出す。神社の敷地にあるその雑木林の丘は、立ち入り禁止の場所だが、銀杏拾いや昆虫採集にと住人たちは勝手に出入りしていた。遥子が頂上に到着すると、張り切って先を歩いていた尚之の姿が見当たらず、呼んでも返事がない。夜になっても尚之は見つからず、警察から知らせを受けた夫の明彦が団地に駆けつけてくる。同じころ、母親とはぐれて団地に戻った尚之は、ある少女から声をかけられる(「しらず森」)。

 団地を舞台にしたさまざまな味わいの不思議な7つの物語。(集英社 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  2. 2

    中居正広は「地雷を踏んだ」のか…フジテレビに色濃く残る“上納体質”六本木『港会』の存在

  3. 3

    「文春訂正」でフジテレビ大はしゃぎも…今田耕司、山里亮太、カンニング竹山ら“擁護”芸能人の行きつく先

  4. 4

    魅惑のEカップ・田中みな実がまんまる“美バスト”をまたまた披露!

  5. 5

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  1. 6

    フジテレビ騒動で蒸し返される…“早期退職アナ”佐藤里佳さん苦言《役員の好みで採用》が話題

  2. 7

    “天皇”日枝久氏しか知らない「ジャニーズ圧力」「メリーの激昂電話」 フジテレビは今こそ全容解明を

  3. 8

    入社式の仰天舞台裏 コネと忖度が横行するフジの末期症状

  4. 9

    ひっそりと存在消された NHK“車上不倫”人気アナカップル

  5. 10

    《フジが反転攻勢》《どうする文春!》中居正広問題の文春記事訂正に大はしゃぎの違和感…“直取材”対象はどこにいる