スマホやネットで個人情報が収集される!

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 125万件もの個人情報を流出させた日本年金機構の失態。ネット社会ではプライバシーの侵害が、たやすく起こることを思い知らされた。

 ジュリア・アングウィン著、三浦和子訳「ドラグネット 監視網社会」(祥伝社 1650円+税)では、デジタル時代における個人情報取り扱いの実態をリポート。個人情報を無差別にかき集めるドラグネット(監視網)が生活の隅々にまで張り巡らされ、誰でもいつでも監視された状態である現実を突き付けてくる。

 ネットによる最大の監視網といえば、2013年にエドワード・スノーデンが暴露した、アメリカ国家安全保障局によるアメリカ市民や各国大使館の膨大な通信データ傍受だろう。そして一般企業も、この“監視網ビジネス”に乗り出している。アメリカの通信事業会社AT&Tとベライゾンでは、携帯電話利用者の位置情報を販売。これをショッピングセンターなどが取得すれば、買い物客の移動経路追跡などが可能になる。

 オンラインでは、我々がサイトを閲覧している状況を何百という広告会社が監視している。例えば“血糖値”と検索した人は潜在的糖尿病患者と見なされ、製薬会社や保険会社などにその情報が提供されている可能性もある。

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