「清正を破った男」矢野隆著

公開日: 更新日:

 肥後に侵攻してきた島津軍に囲まれた赤井城の城主・木山弾正惟久は、妻のお京と息子・五郎を守るため、城を捨て、自ら敵陣の中に切り込む。九死に一生を得た一行は、お京の兄・種元を頼って天草にたどり着く。

 天草を治める5人の城主のひとりである種元の援助を受け、客将として暮らす弾正は、武勲よりも家族を優先した自分の選択が正しかったのか悩む。

 1年後、九州統一を目前にした島津家と大友家との最後の決戦が迫る中、秀吉が18万の軍勢を連れて、九州に向かって出陣したとの報が入る。

 愛に生きる弾正と武勲に生きる加藤清正の出会いと戦いを描く時代長編。(講談社 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ