【ガラパゴスじゃぱん】日本製品は「ガラパゴス化」だと批判されるが実は企業体質までがそうなのではないか

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「ドキュメント パナソニック人事抗争史」岩瀬達哉著

 世界に冠たる大企業。松下電工からナショナル、さらにパナソニックへと国際的に飛躍する姿は日本企業のモデルでもあった。ところが――。

 松下幸之助というカリスマ経営者の泣きどころは暗愚な娘婿・正治。幸之助は早くからその限界を見抜いていたが、娘かわいさの妻には頭が上がらず、腹心たちへの遺言もむなしく正治の社長・会長時代を許してしまう。天下のパナソニックがおかしくなり始めたのはそこから。つづく山下・谷井社長時代はまだしもだったが、結局このときも正治の会長降ろしを実現できず、それどころか正治の長男・正幸への“世襲路線”を阻止できなかった。

 苦労して買収した米映画MCAも、ソニーやフィリップスとせっかくまとめたDVDの統一規格も正治の気分ひとつでほごになり、森下・中村・大坪社長時代にはもはや幸之助のころの進取の気性は消え失せて上役の顔ばかりをうかがう典型的な大企業病にとりつかれてしまったのだ。

 実名が次々に出て、数十年にもわたる社内人事の暗闘がこれでもかとばかりに描かれる実にコワい本。(講談社 1380円+税)

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