【失敗ビジネスに学ぶ】ビジネスに失敗はつきもの。とはいえ、いまも悔やまれる大失敗には苦い教訓があふれている。

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「海外大型M&A大失敗の内幕」有森隆著

 武田薬品、ブリヂストン、ソニー、三菱地所、松下電器……いずれ劣らぬ日本の名門企業だが、共通点は海外企業の大型M&A(合併・買収)に失敗していること。

 武田は日本国内では最大手だが、海外では準大手。つまり「買収する」より「される」側にいた上に、自慢の自社創薬がいずれも特許期限切れを目前にしたため、創業家以外からトップに上った社長が海外買収を急ぎ過ぎて社内の組織統治を弱体化させたという。またブリヂストンの場合は米名門ファイアストンを買収したものの、気位の高い子会社に権限を委譲しすぎたためにアメリカで欠陥タイヤ問題が起こったとき、周到なフォード社から「事故は車ではなくタイヤのせい」と世論誘導されてしまった。

 売上高が自社の2倍という英ピルキントン社を買収した日本板硝子は、ITバブルがはじけて事業計画が暗礁に乗り上げたあと、飛躍を狙ってピ社を買収したものの、海千山千の相手に手玉にとられ、「小が大をのむ」つもりが結局、大にのまれてしまう。グローバル買収では買収後の社内統合が何より大事なのに社内の人材不足で失敗してしまったのだ。ガラパゴス化の弊害は人材にもありという教訓だ。

 大企業9社の大失敗からM&Aの罠と教訓を説くビジネス書。(さくら舎 1400円+税)



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