【オトコ社会のオンナたち】管理職に進出する女性は増えたが、かえってプレッシャーも強まっている。

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「なぜ女は男のように自信をもてないのか」キャティー・ケイ&クレア・シップマン著 田坂苑子訳

 管理職に進出する女性たちが増えて逆に明らかになったこと。それは「依然として女たちは男社会の中でサバイバルしている」ということだ。著者2人はアメリカのTVニュースで活躍する放送ジャーナリスト。ヒラリー・クリントンらエリート女性たちに直接インタビューした経験もある。本書はそんな経験をふまえて書かれた“女性のためのキャリア論”。

 本書によると、世界的な知名度を持つエリート女性ですら「自分を低く評価する」癖が抜けないという。たとえばIMFのラガルド専務理事といえば銀髪が印象的なフランス女性だが、母国の法律事務所では「絶対に共同経営者になれない」といわれて渡米。そこでキャリアを磨いたが、いまだに男たちばかりの会議に出るために「すべてのことを準備しすぎる」ほどのプレッシャーを感じるという。その大変さを心からわかちあった相手は? という質問の答えが「アンゲラ・メルケル独首相」。なるほど、とうなだれるオヤジさんたちも少なくないだろう。
(CCCメディアハウス1800円+税)



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