読む人を物語世界に誘う長編小説特集

公開日: 更新日:

「週末の鳥人間」雀野日名子著

 日本海に面した遠美町の遠美高校には、物理教師の日暮が顧問を務める人力飛行機同好会「TEAM78」がある。七夕のイベントで離陸と同時に墜落するという醜態をさらしたが、それにもめげず、全国人力飛行機コンテストへの出場を目指す。ライバル・華邑学園の人力飛行機部は七夕のイベントで優勝した本格派だ。その顧問である須谷は日暮の大学の後輩だった。須谷は学生時代に日暮の設計を盗んで、設計リーダーの座を手に入れたのだ。ある日、華邑の部員が遠美高校の文化祭で、「TEAM78」の設計ファイルを盗撮してきた。七夕に失敗したのに、彼らはわくわくしていた、あんな顔になれる理由を知りたいと言う。

 さまざまな妨害にも負けず、大空を目指す若者を描く青春小説。(光文社 1700円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の三振激減がドジャース打者陣の意識も変える…史上初ワールドシリーズ連覇の好材料に

  2. 2

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  3. 3

    阪神藤川監督がそんなに嫌い? 掛布雅之OB会長が「佐藤輝明のスタメン外し」に苦言連発の深層

  4. 4

    夏の甲子園V候補はなぜ早々と散ったのか...1年通じた過密日程 識者は「春季大会廃止」に言及

  5. 5

    「U18代表に選ぶべきか、否か」…甲子園大会の裏で最後までモメた“あの投手”の処遇

  1. 6

    二階堂ふみ&カズレーザーの結婚に続くか? 広瀬すずにも囁かれる「まさか」のサプライズ

  2. 7

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  3. 8

    カズレーザー「二拠点新婚生活」も“金欠”危機…レギュラー番組2本この秋に終了

  4. 9

    石丸伸二氏「再生の道」に迫る消滅の足音…“敗軍の将”代表辞任の先にあるもの

  5. 10

    正捕手・甲斐拓也の骨折離脱はかえって巨人に「追い風」が吹く根拠