「コンカッション」ジーン・マリー・ラスカス著、田口俊樹訳

公開日: 更新日:

 アメリカのNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の不正を暴いた監察医の戦いを描いたノンフィクション。

 NFLのスーパースターだったウェブスターを検視解剖したオマル医師は、ある疑念を抱き、彼の脳を精査。アルツハイマー病やボクサー認知症に特有の病変を見つける。

 ウェブスターは引退後に人格崩壊をきたし、奇行を繰り返していた。引退後に性格が一変してしまう選手は、ウェブスターだけではなかった。氏はフットボールでは日常茶飯事のコンカッション(脳振とう)がその原因ではないかと学会誌に発表。しかし、NFLは論文の撤回を求め強く抗議してきた。選手らによる集団訴訟に発展した騒動の内幕を描いた話題の映画の原作。(小学館 830円+税)

【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒