「アメリカはなぜトランプを選んだのか」開高一希著

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 予想を覆し、アメリカ共和党の大統領候補の指名を勝ち取ったドナルド・トランプ。本書は、メディアで断片的、扇情的に伝えられる彼の発言を詳細に追い、何が有権者の支持につながったのかを読み解くリポートだ。

 例えば、日本人を驚かせた「日本も核兵器を持つべきだ」との発言。実は、発言の前後の文脈を確認すると、彼は核兵器の拡散には反対だが、北朝鮮情勢などを鑑みると、日本や韓国はやがて核を持つことになるだろうと「予測」を述べているにすぎないという。スピーチライターに頼らず、800万人ものフォロワーがいるツイートも自ら書き込むというその発言から、トランプの実像に迫るタイムリー本。(文藝春秋 1200円+税)

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