「どこかでベートーヴェン」中山七里著

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 創立3年目の岐阜県立加茂北高校音楽科2年に岬が転入してきた。隣の席の鷹村は、ハンサムで頭もいい岬に対抗心を燃やす。しかし、岬のピアノ演奏を聞いた鷹村は、対抗心を抱いたことが恥ずかしくなる。鷹村だけでなく、クラス全員が岬の弾いたベートーヴェン「月光」に圧倒され、言葉も出ない。当の岬は、皆の自尊心を砕いてしまったことに気づかない。夏休みの登校日、豪雨で橋が流され学校が孤立。土砂災害の危険を察した岬は、倒れた電柱を伝って、助けを呼びにいく。駆け付けた救助隊に救出された鷹村は、岬が殺人の容疑者として事情聴取を受けていると知る。

 天才・岬洋介の高校時代を描いた人気音楽ミステリーシリーズ最新作。(宝島社 1480円+税)

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