「身体が語る人間の歴史 人類学の冒険」片山一道著

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「身体主義」の視点から人間の本質に迫る人類学テキスト。

 神をも恐れず、あらゆる動植物を支配し君臨する人間だが、その本性は正真正銘、何の変哲もない動物種で、人間という名前のサルの仲間でしかない。他の動物種と一線を画す人間の特異性を、500万年前の猿人類からさかのぼり解説。ひとつの動物種は普通、その分布域が制約され、ある限られた地域のみに生息する。人間が汎地球的に分布するに至った経緯をたどり、移動を重ねることによって人類は人間になったと説く。哺乳類の特性から逸脱する人間の特性、多様性をこれまでのフィールドワークで得た知見を交えながら紹介し、人間とは何かという難問に答える。(筑摩書房 860円+税)


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