「身体が語る人間の歴史 人類学の冒険」片山一道著

公開日: 更新日:

「身体主義」の視点から人間の本質に迫る人類学テキスト。

 神をも恐れず、あらゆる動植物を支配し君臨する人間だが、その本性は正真正銘、何の変哲もない動物種で、人間という名前のサルの仲間でしかない。他の動物種と一線を画す人間の特異性を、500万年前の猿人類からさかのぼり解説。ひとつの動物種は普通、その分布域が制約され、ある限られた地域のみに生息する。人間が汎地球的に分布するに至った経緯をたどり、移動を重ねることによって人類は人間になったと説く。哺乳類の特性から逸脱する人間の特性、多様性をこれまでのフィールドワークで得た知見を交えながら紹介し、人間とは何かという難問に答える。(筑摩書房 860円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も