「未開社会における性と抑圧」B・マリノフスキー著 阿部年晴・真崎義博訳

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 エディプス・コンプレックスが文化に先行した普遍的現象であるとのフロイトの考察を綿密なフィールドワークで否定した人類学者の古典的名著。

 著者が2年間滞在したニューギニアのトロブリアンド諸島では、結婚は一見したところ西欧社会のそれと同じように見えた。だが、両者は全く異なり、彼らは子供は精霊として母親の胎内に挿入されたと考えるため、夫は子供の父親とはみなされておらず、子供に権威を持つのは母の兄弟となる。

 こうした母系制社会と西欧の家父長的社会を比較。性に対する抑圧の性質が、普遍的なものではなく、社会構造の相関物であることを実証的に示し、エディプス・コンプレックスも家父長制社会との関連において理解されるべきものと説く。(筑摩書房 1200円+税)

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