読んでおいしい最新グルメ文庫はこれだ!

公開日: 更新日:

「さくら餅 縄のれん福寿」有馬美季子著

 文政6(1823)年正月、お園が営む日本橋小舟町の料理屋「福寿」に10歳の少年・連太郎が下男の勘助と昼食を食べにきた。聞くと、2人は連太郎の母親・千鶴を捜すため信州・高遠藩から出てきたという。藩士の父が無念の死を遂げ、家は取り潰しに。連太郎の将来を危惧した千鶴は、息子を養子に出し、どこかに消えたという。お園は、料理を気に入り毎日通ってくる連太郎に2階の空き部屋を提供する。 そんな中、日本橋では恒例の大食い大会の日が近づく。当日の料理を担当することになったお園は、連太郎から聞いた故郷の五平餅を出すことに。千鶴を見つける手がかりが得られるかもしれないと思ったからだ。

 お園の作る温かな料理の数々が連太郎の心を包み込む人情時代小説。(祥伝社 630円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明