タタールで一番辛い料理 アリーナ・ブロンスキー著、斉藤正幸訳

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 ソ連崩壊前の1978年。タタール人のロザリンダは夫と17歳の娘スルフィアとの3人暮らし。そんな大きな娘がいるとは思われないほど若々しく、タタール人としての誇りも強かった。対してスルフィアは幼い頃からのろまで、母から厳しくしつけられていた。そのスルフィアが妊娠していることが判明。父親は分からない。慌てたロザリンダは堕ろさせようとするが失敗し、孫娘のアミナートが生まれる。ここから、平穏だったロザリンダ一家は激しい流れの中に放り込まれていく。

 母の束縛から逃れるため、スルフィアはアミナートを連れて家出するが、ロザリンダは孫を取り戻そうと画策。母と娘の攻防が何度か繰り返された揚げ句、ロザリンダは自由を獲得するべくドイツ行きを決意。ドイツへ移った一家には、さらなる困難が……。

 著者はアミナートと同じく、78年にエカテリンブルクに生まれる。自らの家族史を軸に、歴史の変転の中、タタール人女性のたくましく生きる姿を描いた、現代ドイツの注目作。(幻冬舎メディアコンサルティング 1500円+税)

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