世界を吹き荒れる大衆扇動の嵐 「ポピュリズム」とは何か

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「ポピュリズムと欧州動乱」国末憲人著

 先日の仏大統領選ではダークホースの独立系候補マクロンが勝利を収めたが、対抗馬となったマリーヌ・ルペン率いる国民戦線は、なんとこれが大統領選の決選投票まで進出した2回目だった。最終的な得票率は少なかったとはいえ、これは驚くべき事態だ。

 国民戦線の1回目の決選投票は2002年、当時人気低迷中だったシラク大統領との一騎打ちだった。このときも獲得した16.86%はあくまで低いものだったが、この数字の陰には欧州各国で着実に進行するポピュリズムの拡大があり、その世界的トレンドを象徴する出来事として見られたがゆえの大ショックだったのである。したがって今回のマリーヌの「健闘」はさらに明白な意味を持つ。

 本書の著者は朝日新聞で長年パリ支局に勤務したフランス通。その情報力を生かし、ルペン一家の経歴や姻戚関係までを細かく紹介し、フランスでは常識となっている国民戦線の姿をわかりやすく紹介している。(講談社 860円+税)

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