• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「あとは野となれ大和撫子」宮内悠介著

 ソ連末期に建国された中央アジアの小国アラルスタン。農業支援で赴任していた両親と共にこの国で暮らしていた日本人少女ナツキは5歳のときに内戦に巻き込まれ、両親を失う。それから15年。孤児となったナツキは、第2代大統領アリーの肝いりで将来有望な少女たちを政治家や外交官として養成する教育機関となった後宮に引き取られ、間もなく卒業を控えていた。

 ところが、独立記念日に大統領が暗殺され、政府中枢の面々は皆逃げ出してしまう。残された後宮の少女たちは、リーダー格のアイシャを大統領代行に、ナツキが国防相、ナツキの親友ジャミラが文科相となって臨時政府を樹立。しかし、この政変に乗じて石油の利権を狙う周辺諸国、さらには反政府のイスラム原理主義勢力も不穏な動きを見せている。この危機にナツキたちは、祖国をなくしてならないと直接国民に呼びかけ、少しずつ支持を得ていくのだが、その行く手には……。

 荒唐無稽な設定ではあるが、権謀術数をもてあそぶ大人たちの政治手法に異を唱える彼女たちの真っすぐな声が胸に突き刺さる。(KADOKAWA 1600円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広“ジャニーズ残留”決定か…ウラに野望とカネと打算

  2. 2

    静香次女コウキ ファッション業界で囁かれる“本当の実力”

  3. 3

    無策の安倍首相を尻目に…本田圭佑「電撃訪朝」急浮上

  4. 4

    キムタク低迷と次女デビューで…動き出した工藤静香の狙い

  5. 5

    竹内涼真vs手越祐也 明暗分かれたサッカーW杯キャスター評

  6. 6

    フジの中居MC計画潰した 「徹子の部屋」は元の放送時間へ

  7. 7

    強豪私学が相次ぎ予選敗退…公立高校が全国で“逆襲”のワケ

  8. 8

    結婚を前提に交際中…高畑充希を両親に紹介した坂口健太郎

  9. 9

    90年代はやりたい放題だった…とんねるずへのノスタルジー

  10. 10

    最近目立つ暴力事件より高校野球で根深いのは“たばこ問題”

もっと見る