個人情報を蓄積したビッグデータ 中国も注目するその正体

公開日: 更新日:

「ビッグデータと人工知能」西垣通著

 ドイツが推進する「インダストリー4・0」。第4次産業革命を意味する「かなり大袈裟なネーミング」(本書)だが、ドイツでは2010年以降、国策として進められている。その目的はコンピューターとロボットが生産現場の主役となる「スマート工場」の実現。これはIoT(モノのインターネット)、つまり各機器にマイクロプロセッサーを組み込み、かつ病院や道路やその他公共的なところにコンピューターを配置するビッグデータ技術を組み合わせたことで可能になった。90年代から日本の情報社会に寄り添ってきた著者は、その現状を紹介しつつも前途を楽観視しない。

 ビッグデータは、自然災害や事故、さらにテロなどのリスクを軽減するセキュリティーの観点からも期待されているが、人工知能の時代に必要なのは本当の人間的知性だと説く。(中央公論新社 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  4. 4

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"

  5. 5

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  1. 6

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  2. 7

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  5. 10

    永野芽郁&田中圭の不倫スキャンダルをスルーするテレビ局の身勝手…ジャニーズの時の反省は?