「犬の報酬」堂場瞬一著

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 タチ自動車が開発を進めていた自動運転技術の実験車、ABオートが事故を起こした。社員が軽傷を負っただけだが、タチ自動車は警察が事故を外部に公表しないよう手を打った。ところが、東日新聞朝刊に事故の記事が掲載される。社会部遊軍記者の畠中に内部告発者が情報を流したのだ。

 タチ自動車の谷内常務は総務課係長・伊佐美を呼び、情報がどこから漏れたかを探るプロジェクトチームをつくれと命じる。5年前、リコール隠し問題を日本新報にすっぱ抜かれるという事件があったが、伊佐美は情報提供の犯人を捜しだせなかったという過去があった。

 新聞記者、総務のエース、内部告発者、それぞれの正義を描く経済小説。(中央公論新社 1600円+税)

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