「監督の問題」本城雅人著

公開日: 更新日:

 大阪のチームで4番を張っていた宇恵康彦はプロ野球を引退後、ワンマンオーナーの小此木に請われ、3年連続最下位の「新潟アイビス」の監督に就任する。覚悟していたとはいえチームは想像以上にダラダラで、キャンプ初日にはベテラン投手の市木が若手を引き連れ、朝帰り。おまけに2人のコーチも仲たがいしていてアタマが痛い。

 宇恵はチームを一新するべく、市木をトレードに出し、すべてを定時の5分前に始める「アイビスタイム」を導入。言葉遣いも丁寧にするなど劇薬でチームに緊張感を与えると、わずかながらも変化の兆しが見えてきた。ところが一難去ってまた一難。若い選手との価値観や指導の違い、監督付の美人広報によからぬ噂と、新人監督は次々と困難に見舞われ……。

 元スポーツ記者の著者がプロ野球界の天国と地獄をコミカルに描くスポーツエンターテインメント。

 (講談社 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  4. 4

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 7

    大富豪の妻と離婚でファン離れ? イケメン既婚者俳優ディーン・フジオカの気になる今後

  3. 8

    自民×維新は連立早々に“成田離婚”も? 政策も理念も、「政治とカネ」に対する意識も、政治姿勢もバラバラ

  4. 9

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  5. 10

    首相補佐官に就く遠藤敬氏に世間は「Who?」…維新の国対委員長が連立政権「キーマン」のワケ