頼みは一過性の支持率だけ 高市政権はグロテスクな砂上の楼閣

公開日: 更新日:
両者には原罪がある(C)共同通信社

 7割を超える支持率で、高市政権がやりたい放題を加速化させているが、弱小政党に振り回され、付け込まれているのが本当だ。

 議員定数削減のためには参政党にも頭を下げ、こちらにも難題をのまされ、国の形はどんどん歪に変わっていく。そんな醜悪にいつまで支持率が持つものか。

  ◇  ◇  ◇

 自維連立政権によって、衆院の議員定数削減法案が5日、衆院に提出されたが、案の定、評判はボロクソだ。この法案は唐突に45議席以上の削減を打ち出し、具体的な方法を与野党で協議するプログラム法案。まとまらなければ、1年後に小選挙区25、比例代表20議席を自動的に削減するという「爆弾条項」を入れた乱暴なものだ。

 なぜ、議員定数削減が「政治改革」になるのか。なぜ、1割減なのか。なぜ、1年後に強制終了、自動削減なのか。どこにも理屈がないのである。

 さすがに読売新聞も<小政党が極端な主張を唱え、大政党を振り回し、民主主義の根幹にかかわるような重要課題の行方を左右するのは、憲政の常道に反する>(6日社説)と書いた。7日、NHKの日曜討論では日本保守党の島田洋一衆院議員に「国会議員でもない(吉村)大阪府知事に鼻面引きずり回されて、自民党は恥ずかしくないのかな」と皮肉られる始末だ。

 実際、この法案提出の舞台裏を見ていくと、島田が言う通り。チンピラ維新に高市自民が引きずり回されたのがよくわかる。 

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