• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「読書で離婚を考えた。」円城塔、田辺青蛙著

 夫の円城は北海道生まれで芥川賞作家。妻の田辺は大阪生まれでホラー作家。夫婦の家の本棚は左右に決然と分かれていて、妻の方は怪談、幻想怪奇作品やルポルタージュ作品が棚を占め、片や夫の方は物理や数学の本、料理や手芸本、漢文や歴史書、洋書が並んでいる。つまり好みがかなり違う。そこで「夫婦の相互理解」を図るべく、相手に本を勧めて読書感想文を交換し合うことに。

 まず妻が吉村昭の「羆嵐」を夫に勧め、それを受けて夫はテリー・ビッスンの「熊が火を発見する」を返す。熊つながりでいい感じかと思いきや、回を追うごとにズレ始めていく。夫は手作りが好きで、妻は手作りに興味を示さない、同じくオカルトに興味があってもその方向は正反対であること……相互理解どころか相手のことをいかに知らなかったかがあらわに。

 著者らの当初の思惑とは違ったようだが、2人の掛け合い漫才的なやりとりは、夫婦喧嘩をのぞき見しているようで思わず笑みが漏れてしまう。

 ぜひとも続編を期待したい。

(幻冬舎 1500円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “元彼”と同時引退? 幻に消えた安室奈美恵の「再婚」報道

  2. 2

    狙われる関ジャニ∞…錦戸&大倉“ベッド写真”流出の裏事情

  3. 3

    台湾4割スラッガー王柏融めぐり 巨人vs阪神で争奪戦勃発

  4. 4

    崩れた圧勝皮算用 安倍3選という「終わりの始まり」<上>

  5. 5

    内部留保が過去最高446兆円 貯め込んでいる大企業はココだ

  6. 6

    花田家は崩壊寸前…貴乃花親方は協会批判し妻は見舞い拒否

  7. 7

    安倍首相が総裁選で獲得 地方票「55%」の怪しいカラクリ

  8. 8

    吉澤ひとみの逮捕で…「元モー娘。」相次ぐ謝罪の違和感

  9. 9

    今季でクビの選手が続出? 阪神“不良債権”11億円の中身

  10. 10

    虎最下位で金本続投白紙…後任に掛布・岡田という“断末魔”

もっと見る