「安楽病棟」帚木蓬生著

公開日: 更新日:

 看護大学を卒業した女性看護師の城野は、総合病院の三枚川病院に就職。病院が新設した痴呆病棟で働き始める。病棟には、アルツハイマーが進行した81歳の元校長・下野さんや、ぼけてなぜかサーモンしか口にしない高倉さん、87歳の元近衛兵の相良さん、男好きで自分は23歳だと思い込んでいる84歳の長富さんなど40人を収容。城野は、毎日、患者の糞尿にまみれながらも、仕事にやりがいを感じていた。病棟の担当医・香月にそんな仕事ぶりが認められ、患者や看護内容についての報告役を任される。そんな中、痴呆病棟でそれまで元気だった患者が相次いで亡くなる。

 終末期医療の現状をリアルに描きながら進む長編ミステリー。

 (集英社 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    自維連立に透ける実現不能の“空手形”…維新が「絶対条件」と拘る議員定数削減にもウラがある

  3. 3

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  1. 6

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  2. 7

    日本ハム1位・伊藤大海 北海道の漁師町で育った泣き虫小僧

  3. 8

    米倉涼子の薬物逮捕は考えにくいが…業界が一斉に彼女から手を引き始めた

  4. 9

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 10

    影山雅永JFA技術委員長の“児童ポルノ逮捕”で「森保監督がホッとしている情報」の深層