「聖剣裁き 浅草三十八文見世裏帳簿」倉阪鬼一郎著

公開日: 更新日:

 元盗賊の銀次は、隠密廻り同心・沼上に見込まれ、浅草の三十八文均一の小間物屋・銭屋の主に収まっている。ある日、下り酒問屋の大坂屋に押し込み強盗が入り、賊は一族を殺したうえに火を放つ。2日後、事件の生き残りの大坂屋の次男・竹吉が銭屋に「見えずの品」を求めて訪ねてきた。銭屋では町方では裁けない悪人を探り出して成敗する殺しを「見えずの品」と称して商っているのだ。竹吉の復讐を三十八文で請け負った銀次らが調べると、現場の柱に刻まれた刻印から、岩飛の申蔵という盗賊が浮かぶ。かわら版を使って申蔵の悪行を世間にさらすと、なぜか当の申蔵が奉行所に名乗り出てきた。

 北町奉行の隠密廻りが闇から闇へと悪を成敗する長編時代活劇。

 (コスミック出版 650円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  5. 5

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  1. 6

    元横綱白鵬が突然告白「皇帝の末裔」に角界一同“苦笑”のワケ…《本当だったらとっくに吹聴しています》

  2. 7

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  3. 8

    阿部巨人の貧打解消策はやっぱり助っ人補強…“ヤングジャイアンツと心中”の覚悟なし

  4. 9

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも