「どうしても欲しい!」エリン・L・トンプソン著、松本裕訳

公開日: 更新日:

 マルクス・アグリッパは、自分の使っている温泉の正面に据えるようにと、男性の裸体像「アポクシュオメノス」を寄贈した。ローマの皇帝ティベリウスはこの銅像を特に気に入り、なんと自分の寝室に移してしまった。だが、民衆が劇場で激しい抗議の声を上げたため、返さざるを得なかった。ティベリウスの寝室は窓がなかった可能性が高いから、暗いランプの明かりのゆらめきで、銅像はより魅力的に見えたかもしれない。ティベリウスは引退後はカプリ島で美少年をはべらせて暮らしたという。

 美術犯罪の研究者が、美術品に魅せられて収集したり、盗んだり、贋作を作ったりした悪名高い美術愛好家たちの闇の歴史を掘り下げる。

(河出書房新社 2400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    U18高校代表16人の全進路が判明! プロ志望7人、早大&青学だけで計4人、社会人は2人

  2. 2

    中学時代をジャージーで過ごした鈴木奈穂子が、法政大女子高から大学に内部進学してNHK人気アナになるまで

  3. 3

    巨人“37歳大物トリオ”の来季はどうなる?「田中将大は楽天に帰すのでは」の見立てまで

  4. 4

    田中将大が楽天を去った本当の理由…退団から巨人移籍までに俺とした“3度の電話”の中身

  5. 5

    北島三郎(4)「毎日が目標です。後ろへは戻れない」 地元・八王子のイベントで生涯現役宣言

  1. 6

    大関復帰の安青錦、ケガ完治せずも休まぬワケ 「横綱」年内昇進までノンストップで駆け上がる?

  2. 7

    巨人・阿部前監督「9月復帰」情報の真偽…読売グループ内には同情論も、懸案は…?

  3. 8

    WEST.重岡大毅の結婚にファンの怒りと落胆…“祝福されないアイドル”がやらかす「3つの誤算」

  4. 9

    大谷翔平「古巣エンゼルス復帰」の仰天情報! エ軍球団売却とド軍オーナー不祥事が招く急展開

  5. 10

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」