「アナログ」ビートたけし著

公開日: 更新日:

 設計会社・清水デザイン研究所に勤める水島悟はある日、自分の会社がデザインを手がけた広尾の「ピアノ」という喫茶店で、みゆきという女性に出会った。どこか心引かれるものを感じた悟は、彼女が木曜日にこの店に通ってくると聞き、毎週木曜日に「ピアノ」に通おうと思い始める。年を取ってすっかり体が弱くなった母を預けている施設に通う以外、今までは特に予定もなかった悟だったが、お互いの携帯番号もメールアドレスも交換しないまま都合が合えば週に一度ここで会いましょうという約束を彼女と取り交わせたことに喜びを覚える。

 それから徹夜続きの仕事や突然の出張の予定などをクリアして彼女に何度か会った悟は、ついに結婚を決意する。ところが、指輪を購入してプロポーズをしようと思ったその運命の木曜日、彼女はなぜか姿を現さなかった……。

 又吉直樹の芥川賞受賞に触発されて書いたという、著者初めての恋愛小説。スマホやITが全盛の時代、そうした風潮を好まないアナログの世界に生きるひとりの男を主人公に、女に本気で恋をした男の切ないラブストーリーを描いている。

(新潮社 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網