「歌丸ばなし」桂歌丸著

公開日: 更新日:

 寄席で、客が勘が鋭ければその場で笑うが、鈍ければ家に帰ってから笑う。噺家(はなしか)は客を見極めながら枕を振るが、歌丸は仲のいい夫婦の噺「おすわどん」にこんな枕を振った。歌丸がお昼ご飯兼朝ご飯を食べていたら、かみさんが「晩のご飯のおかず何にする?」と聞く。めんどくさいから「なんでもいいよ」と言ったら、ほんとになんでもいいおかずが出てきて、猫もまたいでいった。

 その日かわした会話はそれだけだったので、「今はただ 飯食うだけの 夫婦かな」と一句ひねったら、かみさんは「今はただ 櫛の要らない 頭かな」と返した。

 軽妙な枕入りの「井戸の茶碗」「紺屋高尾」など8つの演目を収載した、くすりと笑える一冊。

 (ポプラ社 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    バタバタNHK紅白 高視聴率でも今田美桜、有吉弘行らMC陣は負担増「出演者個々の頑張りに支えられた」

  2. 2

    松山千春がNHK紅白を「エコひいき」とバッサリ!歌手の“持ち時間”に求めた「平等」の正当性を考える

  3. 3

    「将軍 SHOGUN」シーズン2も撮影開始 2026年は柄本明、平岳大ら海外進出する日本人俳優に注目

  4. 4

    ロッテ前監督・吉井理人氏が2023年WBCを語る「大谷とダルのリリーフ登板は準決勝後に決まった」

  5. 5

    菊池風磨のカウコン演出に不満噴出 SNS解禁でSTARTO社の課題はタレントのメンタルケアに

  1. 6

    ロッテ前監督・吉井理人氏が佐々木朗希を語る「“返事もしなかった頃”から間違いなく成長しています」

  2. 7

    矢沢永吉ライブは『永ちゃんコール』禁止で対策も…B'z『客の大熱唱』とも通じる“深刻な悩み”

  3. 8

    《国分太一だけ?》「ウルトラマンDASH」の危険特番が大炎上!日テレスタッフにも問われるコンプライアンス

  4. 9

    巨人オーナーから“至上命令” 阿部監督が背負う「坂本勇人2世育成&抜擢」の重い十字架

  5. 10

    現役女子大生の鈴木京香はキャピキャピ感ゼロだった