「ニッポンの肉食」田中康弘著

公開日: 更新日:

 日本人が食べる肉(ウシ・ブタ・ニワトリ)の量はこの半世紀で10倍に増えたという。そんな日本人の肉食文化の変遷を解説したリポート。

 長らく、日本には肉を食べる文化がなかったといわれていたが、実は石器時代から日本列島では連綿と肉食が繰り広げられていたことが最新の研究で明らかになっている。仏教伝来により肉食を禁忌する考え方が広まったが、肉食が廃れたり、狩猟行為が行われなくなったことはなかったそうだ。そんな古代から現代まで、日本人の肉食の歴史を振り返る。一方で、人の手で繁殖・肥育される畜産肉の他に、シカやクマ、イノシシ、タヌキなどの狩猟肉が人の口に入るまでの過程を紹介しながら、知られざる日本の肉食文化の奥深さを伝える。

 (筑摩書房 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到