「クルタンの礼儀作法書」アントワーヌ・ド・クルタン著、増田都希訳

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 社交辞令のひとつに賛辞がある。だが、極端に誇張した大げさな社交辞令は逆効果。例えば、勇敢な行為を褒めるために、カエサルもその人の足元にも及ばないと言ったり、美しい女性の真っ赤な唇と頬に比べればバラは青白く見えるなどと言ったりしたら? 

 健全な精神の持ち主なら、そう言った本人は、自分は頭がいいが相手は愚かだから見え透いた社交辞令を信じると考えているのだろうと判断する。

 あるいは、本人はまったく良識がない人で自分が嘘をついていることに気がついていないと思われるのがオチ。

 1671年から1730年の間に30版以上を重ねたという、17・18世紀のフランス紳士淑女の礼儀作法書。(作品社 2800円+税)

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