「イースター島を行く」野村哲也著

公開日: 更新日:

 南太平洋に浮かぶ絶海の孤島イースター島の知られざる魅力を紹介するビジュアル紀行新書。

 瀬戸内海の小豆島ほどの大きさのイースター島は、島を領有する南米チリとは東に3700キロも離れたまさに絶海の孤島。1722年、初めてヨーロッパ人が渡来した日が、キリスト教の復活祭の日だったことから命名された名前が今に伝わるが、島民たちは現地語で大きい島を意味する「ラパ・ヌイ」と愛着をもって呼ぶ。

 イースター島といえば、ユーモラスでいて謎めいたモアイ像抜きで語ることはできない。大きなもので体長20メートル、重さ90トンを超えるというモアイは10世紀から17世紀にかけて、各部族の守り神や墓標として作られたという。

 島内には作りかけや放置されたものを含め1000体近いモアイが存在するが、制作が最盛期を迎えた1600年前後の部族間の争いで、守り神であるモアイを引き倒す「モアイ倒し戦争」が起き、すべてのモアイが倒されてしまった。

 再建されたモアイはわずか45体、まずはそのすべてを巡る。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず