「長生きしたければのどを鍛えなさい」大谷義夫著

公開日: 更新日:

 まずはこのテストを行ってみて欲しい。水をひと口飲んで口の中を湿らせたら、人さし指をのど仏のやや上に当て、のど仏が動くのを確かめながら唾液をゴックンとのみ込んでみる。このゴックンを30秒間で何回できるか挑戦してみよう。

 のみ込む回数が多いほど“のど年齢”が若いということになる。10回以上できればのど年齢は20代。50代なら7回できれば年相応だ。しかし、30秒で5回以下の人は要注意。のどの筋力が衰えており、誤嚥肺炎を引き起こすリスクが非常に高くなっているためだ。

 のどの筋力が必要なのはのみ込むときばかりではない。口から異物や病原菌が侵入したときにこれを排出させる“咳反射”も、のどの筋力に左右される。のみ込む力が強い人は咳反射も起こりやすく防御反応が高いが、のみ込む力が衰えている人は咳反射も弱く誤嚥性肺炎をはじめ風邪インフルエンザなどにもかかりやすいということになる。

 のどの筋力が衰えても、日々のトレーニングで鍛え直すことが可能だ。顎の下に両手の親指を当てて押し上げつつ、顎を下げながら「イィー!」と10秒間声を出してみよう。のど仏周辺に力が入り、のどの筋トレに有効だ。また、咳反射を高めるには横隔膜や肋間筋を鍛えるといい。タオルを肩幅の広さで両手に持って腕を頭上に伸ばし、息を吐きながら体を横に倒して体側を伸ばすストレッチがお勧めだ。

 のどのトレーニングを習慣づけて健康長寿を目指そう。

(SBクリエイティブ 800円+税)

【連載】長生きする読書術

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性