「宴の前」堂場瞬一著

公開日: 更新日:

 16年間、県知事を務めた安川美智夫は、引退表明はしたものの、後継者を決められずにいた。

 副知事の白井が後継者になると思われていたのだが、選挙の告示2カ月前という時点で、白井がくも膜下出血で倒れる。そのころ、県出身の元五輪メダリストでJOCの強化委員を務める中司涼子は、アルペン競技について地元紙のインタビューを受けていた。これがいいタイミングかもしれないと思いついた涼子は「私、知事選に出ようと思います」と切り出す。

 一方、白井が急死し、安川は後継候補に考えていた人物の女性問題が発覚し、後継者を決められない。そして、ある決断をする。

 地方の「王権」をめぐる熾烈(しれつ)な争いを描く選挙小説。

(集英社 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝