「絶望の歌を唄え」堂場瞬一著

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 主人公は、国連が派遣する選挙監視委員会のメンバーのひとりとして警視庁から選ばれ、政情不安のある国に赴任することになった安宅真。蒸し暑さのなか、無事に選挙が行われようとした矢先、安宅のすぐそばでトラックを使ったテロが起きる。

 難は逃れたものの、音楽の趣味を通して現地で親しくなったジャーナリスト・田澤直人は行方知れずとなった。友を失ったことをきっかけに安宅は帰国後に警察を辞め、定年後の夢だったコーヒー店の店主に転身することに。

 ところが10年たったある日、コーヒー店のすぐそばで不審な爆発が起こる。記憶がフラッシュバックした安宅は、日本でもあの時と同じテロが起こったと確信するのだが……。

 警察小説を得意とする著者が書いた元刑事が主人公のハードボイルドサスペンス。過去と決別したはずなのに、刑事としての本能がうずいた安宅が、丸腰かつ捜査権もないという不利な状況のまま真相に近づいていく過程がハラハラさせる。(角川春樹事務所 1600円+税)



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