「宇宙はどこまで行けるか」小泉宏之著

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 近年、政府機関と大企業が主役だった宇宙開発に、大学や新興企業が参入。超小型化・量産化した宇宙探査機が、持続性を意識した低コストで宇宙へ進出する時代となった。あの「はやぶさ」プロジェクトに携わり、世界初の小型イオンエンジンを実用化した研究者が、最新動向を解説しながら、宇宙開発の未来を展望したサイエンステキスト。

 私たちの暮らしを支える人工衛星やロケットエンジンなどの基礎知識から、著者が手掛けるイオンエンジンの仕組み、さらに惑星探査や有人火星探査、そして木星以遠の外惑星や4光年離れた隣の惑星系まで。太陽・燃料に頼らずに加速するスイングバイなどの理論から、太陽帆船といった近未来の技術まで紹介しながら、その可能性を探る。

 (中央公論新社 1000円+税)


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