「血圧の薬はやめてもよいか?」岡田正彦著
「血圧の薬をやめてもよいか」に対する著者の答えは、「今、血圧の薬を飲んでいる人は、少なくとも勝手にやめてはいけない。まず、主治医と相談すること。たぶん、やめても大丈夫と言ってくれる医者はいないだろうから、それでもと思ったときは自己責任で判断しよう」というもの。
持って回った言い方だが、医療事故裁判に巻き込まれかねない現状ではそう言うほかなさそう。
本書は、予防医学、長寿科学が専門の新潟大学医学部名誉教授が、血圧の薬を服用してもしなくても総死亡に違いがないことの数々のエビデンスを紹介。
さらに、もし自分が血圧がどんどん上がってきた場合、サイアザイド系利尿剤を主治医に処方してもらい、75歳になったら服用をきっぱりやめる、と表明している。
(青灯社 1300円+税)