「脳人間の告白」高嶋哲夫著

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 婚約者の秋子を乗せて帰宅中、本郷の車は事故に巻き込まれ大破。瀕死の重傷を負った本郷は、勤務する大学病院に搬送され同僚らによって手術が行われる。

 10日後、暗闇の中で覚醒した本郷は、親友の長谷川と同期の谷崎が会話する声を聞く。2人に話しかけようとするが声が出ない。やがて2人の会話から、彼らが自分の葬式から戻ってきたことを知る。事故の日、救命を断念した谷崎らが、ダメージを受けていなかった本郷の脳を取り出し、生前、本郷が研究開発を進めていた脳の生命維持装置につないだのだ。会話は振動によって脳に伝わっているようだ。ある日、本郷が絶望の日々を送る研究室に刑事が現れる。

 人間にとって死とは何かを問う衝撃の長編。

(河出書房新社 720円+税)

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