「マツダ 心を燃やす逆転の経営」山中浩之著
1992年、マツダは全社員が1台ずつ買ってくれないと販売目標台数に及ばない状況に追い込まれていた。トラックや大衆車のメーカーというイメージを払拭して乗用車で上位メーカーに対抗するための戦略に失敗したのだ。「製品は出たけど売れないから全部やり直し」ということを繰り返していたが、金井誠太は、毎年、1車種か2車種必ず新車を出すなら、違う車種同士の共通化を視野に入れなければと考えた。異なる車種でも共通の「固定部分」と車種ごとに変えなければならない「変動部分」を分ける。そのためには将来の車種を早めに想定して考えることが必要だと。
「モノ造り革新」を牽引したマツダ元会長が「マツダ地獄」からの復活を語る。
(日経BP 1600円+税)