「或るエジプト十字架の謎」柄刀一著
東京にある芸術大学の造形学科の学生5人は、OBのカメラマン・南美希風に連れられて、軽井沢近くの山間部のキャンプ場で夏期合宿を行った。コテージ3号で全員で飲んだ後、それぞれのコテージに引き揚げたのだが、翌朝、中央広場のT字形の案内板に死体が縛り付けられているのが発見された。首が切られていたが、それは合宿に参加していなかった竜川司だと判明した。
前日は参加者の松野奈々子の誕生日だったのだが、竜川はこっそりやって来て、サプライズで奈々子にプロポーズするつもりだった。それを知っていたのは、参加者の小石川一兵だけだった。(表題作)
ローマ、オランダなど外国の国名シリーズのミステリー4編。
(光文社 1700円+税)