「あきない世傳 金と銀 七 碧流篇」髙田郁著

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 大坂天満の呉服商「五鈴屋」の7代目・幸が、亡夫との約束だった江戸に進出して半月が過ぎた。大晦日の夜、仕事を終えた幸は小頭役の竹と湯屋に行く。湯屋でも2人は大坂とは異なる江戸の女たちの帯の結び方や着物の柄が気になって仕方がない。

 脱衣所でお才と名乗る女性が2人に声をかけてきた。お才は、指物師の弟・和三郎に勧められ、10日ほど前に孫用の手毬柄の友禅を買った客だった。幸は和三郎に助言され、大坂では屋敷売りで教えていた帯結びの技を、江戸店でも教えることにした。年明けの帯結び指南の日、お才が友人らと店を訪ねてくる。

 着物の好みも考え方も大坂とは異なる江戸で商いに知恵を絞る幸と奉公人たちの姿を描く時代小説シリーズ第7弾。

(角川春樹事務所 600円+税)

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