「婆娑羅太平記 道誉と正成」安部龍太郎著

公開日: 更新日:

 鎌倉幕府六波羅探題の軍目付・佐々木道誉は、畿内の楠木正成が挙兵を企てていると知り、奈良に出撃する。1年前の元弘の乱(1331年)で討幕の兵をあげた後醍醐天皇は捕らえられたが、その後も正成は潜伏した皇子の護良親王と連絡を取り再起を図っていた。 そして半月前、正成が法会を装い士豪たちに九品寺への参集を呼び掛けていることが分かったのだ。道誉は、夜明けとともに九品寺の周りを固めた味方の武将に合戦開始を告げるが、その時すでに幕府軍は正成軍に包囲されていた。計画が漏れていることに気づいた正成が、予定を変更して道誉をおびき寄せたのだった。

 バサラ大名・道誉と戦巧者の愛国の士・正成。両雄の戦いを描く安部版「太平記」シリーズ開幕。

 (集英社 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束