「1分で体がすっきり生き返る 鼻トレ!」深堀真由美著

公開日: 更新日:

 目や口と違い、鼻は本来24時間365日、ひとときも休むことなく働いている。その役割は空気の量の調節から浄化作用、温度調節など、私たちが健康に生きるために欠かせないものばかりだ。

 しかし近頃、鼻を使わない口呼吸をする人が増えている。空気は鼻を通して入れないと十分に加湿や浄化されないため、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなったり、口内環境が悪化して歯周病のリスクも高まりかねない。また、あらゆる動物の組織や器官は使わないと機能が低下してしまう。使わない筋肉は萎縮して硬くなり、血流も悪くなる。鼻も同じだ。そこで本書は、鼻を鍛えて呼吸をしやすくする数々のトレーニング方法を紹介している。

 基本は「下腹呼吸」だ。あぐらをかいて床に座り、左右の座骨をしっかりと床に付けるよう意識しながら背筋をまっすぐに伸ばす。次にお腹をへこませながらゆっくりと息を吐き、吐き切ったらお腹を緩める。そしてお腹が膨らむまでゆっくり息を吸い、一瞬の間を置いたら骨盤の下部にある骨盤底筋という筋肉を引き上げるよう意識しながら息を吐く。呼吸はすべて鼻から行い、これを8回繰り返そう。

 鼻のトレーニングで鼻呼吸が身に付いたら、症状別の呼吸を行おう。例えば不眠症なら、床に体育座りをし、親指の先を耳の穴に入れて息を吐き、残りの4本の指で目を覆って息を吸う。そして、口を閉じながら蜂の羽音のような音で「ん~」とハミングしながら息を吐く。10回もしくは数分間行えば、気持ちが穏やかになり不眠の改善につながるという。

 肩こりやダイエットにも有効な呼吸法も伝授。鼻を鍛えて鼻呼吸を身に付ければ、長引く不調が改善されるかもしれない。

(ヤマハミュージックメディア 1300円+税)

【連載】長生きする読書術

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋